僕がカナダでハマったブルースマン達

カナダに行ってみて、最初に驚いたのが、blues barで活動するブルースマン達でした。僕らロック系ギタリストからすると、、、もう何も言えなくなります。一言で言えば、物凄く上手いんです。強弱も繊細だし、全てが凄い人が多くて、ビックリでした。こんなレベル高い環境で、やっていけるかなと思いました。

カナダに行く前の僕は、日本でライブハウスに定期的に出演していて、僕らのチケットは3,000円はしたはずです。ところが、blue barは、入場料は無い場合が多く、何か飲み物を注文して、手元に飲み物がないといけない、というシステムだったように記憶しています。つまり、何か飲んでいれば、無料で生のブルースを聞ける訳です。これ、結構衝撃的なシステムでした。聞いてみると、彼ら、めちゃくちゃ上手いし。。ブルースを目一杯聞いた後、いつものテクノ系のクラブに行くと、音が薄っぺらく感じたものでした。

ちなみに、現地のバンクーバーでデビュー当時のfoo fightersのライブに行きました。チケットは20ドルでした。つまり日本円で2,000円程度。ドームでPink Floydのライブにも行きましたが、これも40ドル程度で、日本と比べたら、かなり安い価格設定だったので、驚きでした。

当時、僕がシューゲイザーやら、グランジ、またダンス系のクラブに行って、最先端を追いかけていた真っ最中に、ブルースバンドのライブで聞いて、自分のギターの薄っぺらさを痛感、そして反省です。どんなディストーションサウンドを作ろうか、どうやってアンビエントな音を作ろうか、どうすればオリジナルな音になるかを追求していた僕としては、ブルースギタリストのプレイが衝撃で。。彼らからすると、ディストーションのペダルを踏む、踏まないは、関係ないらしいんです。

本物感、なんですね。

ロックン・ロールやファンクのルーツであるブルースもまともに弾けないくせに、シューゲイザーやらグランジやら言ってる自分が恥ずかしくなりました。

これがきっかけで、muddy watersも聞くようになったし、コピーも試みたし。ブルースはコピーしようとすればするほど、ギターは上手くなります。しかし、遠い道のりとなります。ギターを学び直す感じになりました。でも、やってみて良かったと思っています。ブルースが少しでも弾けるようになると、ジミヘンも少しはマシに弾けるようになるかと思います。

動画は僕がカナダのバンクーバーにいた時代です。black cat boneというバンクーバーを拠点に活動するブルースバンド。ギタリストとピアニストは白人で、ドラムは黒人、ベースはアジア人というバンド。いつも見に行ってました。僕はギタリストです。なのでこのバンドのギタリストのPaul DesLauriersさんに興味津々でした。彼はスライドギターがめちゃくちゃ上手くて、ダイナミックで、伸びのある音が印象的でした。時々、もぐりでローディーやってました。機材運ぶの手伝ったらギター教えてもらえないかなぁ、と思って。そしたらコードは教えてくれましたが、、同じ音を再現するのが、もう本当に難しくて。ブルースは自分の実力が出てしまうんです。

例えば、、チャックベリーとキースリチャードが共演する動画を観た事ありますが、チャックベリーがキースに凄く厳しくて、何度もダメ出しするんです。それがロックン・ロールのルーツとなるブルースとなると、もっとです。

でも、ブルースを練習すれば、ロックン・ロールが少しは弾けるようになるし、ロックン・ロールが少しは弾けるようになると、現代の音楽を弾いても、薄っぺらさが少しはなくなると思います。

なので、家で練習する時は、最初はブルースから入ると良いです。気分がのってきたら、ロックン・ロールを弾き、そしてようやくわりと新しい音楽を弾く、という練習方法に気づきました。ブルースフィーリングっで、ホント大切だと思います。悪いようには、絶対にならないです。

例えば、レッチリをコピーする場合など、ブルースは必須だと思います。ブルースを意識して弾けば、マシになっていくはず。

北米には、ブルースマン達が本当にいて、無名でもトッププロ並に上手い人達はゴロゴロと沢山います。ニューヨークにも行った事ありますが、やはりニューヨークにも沢山blues barがありました。blues barに行くと、北米のミュージシャンの層の厚さに驚きます。なので、もしギタリストの人がこれを読んでくれていたら、良いブルースバンドを生で体感することをオススメします。ブルースに挑戦してから、シューゲを目指すのも、悪くないと思います。

black cat boneのギタリストのPaul DesLauriersさんは、現在ソロで活動されています。Paul DesLauriersで検索してみて下さい。

長文になりましたが、ここまで読んで頂き、ありがとうございます。ギタリストの方々、ぜひブルースに挑戦してみて下さい。成長出来ます。悪いようにはならないし、自分の音に厚みが増します。

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>Eddie Ando

Eddie Ando

音楽とアートが好きです。皆さまの幸せのために、笑顔のために、何が出来るのか?どうしたら愉快な世界になるのか?そんな事ばかり考えている人です。

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